うちの部署には、一人めちゃくちゃに高速で日本語を話す先輩がいる。
でもその人は、本当にただ早口なだけで、別に滑舌がいいわけでも流暢なわけでもない。発音の連音化がとても強く、助詞や副詞の使い方はしっちゃかめっちゃかだし、明らかに「てにをは」を間違えてもいちいち言い直したりしない（性格はとても優しい）。
正直同じ日本人でも「今なんて言いました？」って思う。
そんな人のいる弊部署に、つい先日新しく外国人の人が入ってきた。
他の人には言ってなかったけど、私はその人が来ることを聞いたとき、あらかじめネトストしてSNSを特定し、日本語能力がそこまで高くないことを知っていた。
カタコトジャパニーズの外国人ってどうしてあんなに可愛く見えるんだろうか。その人も例に漏れず可愛くて庇護欲が湧いたので、定例会のその早口の先輩が喋り始めるときにこっそり裏でDMしてお節介を焼いてしまった。
そうしたら、お礼のメッセージと、「❤️」のリアクションがついた。一回目はおお、と思ったけど、それ以降もちょくちょく「❤️」をくれるのだ、その人は。外国の人だから絶対深い意味はないんだろうけど、私は日本人だからやっぱり職場で「❤️」をもらうとちょっとドキドキしてしまう。まだ会ったことないのに。謎の背徳感を知ってしまい、エロチャってこういう感じで楽しむやつなのかもしれんな…と思った。
そんなことを考えながら、昨日（今日）は夜中の3時までサビ残して、終わったらワンピースの104巻が発売されてたので、102巻から読み返して4時に寝た。7時に起きて1週間ぶりのシャワーを浴び、タオルと脱いだ部屋着を突っ込んで洗濯を回す。眠すぎて死にそうだったので、インスタントコーヒーをめちゃくちゃ濃く淹れた。頭を乾かしてから、換気のために部屋中の窓を開ける。今日はそこまで寒くなさそう。ちょっと目が覚めた。
PCを開くと、どうやら寝てる間に日本がW杯本戦進出を決めていたらしかった。
国民的に嬉しいことがあると、周りの人が普段と比べて優しくしてくれるような気がして嬉しい。そう思いながら私は相変わらずスプラトゥーンをしていたが、出勤したら、当然W杯の話題で持ちきりで、みんながニコニコしていて良かった。
早口の先輩も、朝の定例でそのことを「ゃ勝ちゃしあね（いや、勝ちましたね）」と嬉しそうに言っていた。
